以前、何冊か読んだ宿泊業の才の著者がインタビューを受けていた

この状況下で宿泊業がある程度の実績を取り戻すまでの時間を“18か月以上先”と述べた

 

正直、自分の安直な予測より半年も先の話しだった

 

4月初めから休館してまずは安全で安心にお客様を迎えられる日に向けて

手入れや設備を整えて気持ち良くお越しいただけるようにと考えてきたが

この先の長丁場の本質はもっと先にあることに気づかされた

 

それはお客様、従業員とその家族、そして近隣や取引先の方の安全を第一に

ウチの宿がこれまで大切にしてきたおもてなしの芯や商売の魂を据え変えてでも

また、これまで長年当たり前のように行ってきた迎客の所作や往交をも省いてでも

これから迎える困難な時期を乗り越えていかねばと強く思えるようになった

 

正直なところ慣例を逸することに臆病な自分にとって、唯一光明があるとするなら

ここ数か月の余りある異様な事態のなかでタガは簡単に外れて突飛な案は沸々と浮かんでくる

 

長く定宿としてお越しくださるお客様には少し違和感を感じられることもあるかもしれませんが

長くお付き合いされているからこそ理解していただけると勝手な解釈をお許しいただき

とりあえずあと半月、もしかしたらそれ以上先になるかもしれませんが

じっと堪えて手入れと準備を進めつつも前向いて、ひとつひとつカタチにしていきたいと思います